dia-lag

ひとりで考える・書くことの限界を少しだけ押し広げるための装置としての交換日記、または遅い会話

「dia-lag」(ダイアラグ)はじめます

「dia-lag」(ダイアラグ)は、「ひとりで考える・書くことの限界を少しだけ押し広げるための装置として、交換日記という形式が有効なのではないか」という、私niinaの思いつきから始まった試みです。

 

発端は、「会話(雑談)の可能性」についての私の興味。相手の言葉に触発されて普段と違う考えがひらめいたり、相手に伝えようとすることで思いがけない表現が飛び出したり、また脱線を繰り返すことで話題が次々に変化したり、ひとつの話題の中でも次元の違う視座に辿り着いたり。人と話すこと、特に目的のない雑談においては、ひとりでは体験し得ない様々なことが起こります。

 

しかし、実際に上記のようなことが次々と起こる理想的な会話(私の中では「おしゃべりのイデア」と呼んでいる)は、そうそう起こりません。実際の会話の場面では、テンポ感が重視されたり、沈黙を埋めるためにあまり意味のない発話がなされたり、発話者の配分が気になったりと、様々な制約があるからです。(そういった制約込みでこそ、会話というものは面白いのだということも同時に思っています。)

 

中でも私にとって特に大きな制約だと感じるのが、「テンポ感」です。言いたいことがあったのに流れに乗れず言えないままになってしまうということが私にはよくあります。そこで、会話を「遅く」してみたいと思いました。「遅い会話」とはなんだろうと思った時、まず思い浮かんだのは往復書簡でしたが、もう少しライトにしたいと考えて、出てきたのが交換日記でした。

 

そして思いついたままにTwitterで募集をかけてみたところ、思いがけず多くの方から反応を頂きました。最終的に参加してくれることになったのは、みんなバラバラのクラスタ、つまりみんな私のことは知っているがお互いには誰も知らなかった4人です。

 

タイトルの「dia-lag」は、diary とタイムラグの lag をくっつけて作ってみた言葉です。結果的に dialog に近づいたのもおもしろいなと思っています。

 

この後、他の4人のメンバーの最初の日記がアップされます。これからゆるく影響しあっていくその前に、まずは影響されない状態を記録しておこうという意図で、最初の日記は4人がお互いの日記を読んでいない状態で書き、同時にアップすることにしました。

 

その最初の日記がアップされた後、私を先頭に順番に日記を回していきます。ルールとして決めているのは、必ず自分の日記を書く前に他のメンバーが書いた日記をひととおりざっとでもいいので全部読むこと。でも、だからといって必ず他の日記に対して応答する必要はないし、雰囲気を寄せようともしなくていい。もちろんしてもいい。そんなゆるい影響しあいを目指しています。

 

どんなものになっていくかわかりませんが、おもしろくなる予感はかなりあります。よろしければ、みなさんどうぞお付き合いください。

 

niina(Twitter @nari2180)